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自然系断熱材の話(ウールブレス編)

マイクロプラスチックや地球温暖化の問題など脱プラの流れを意識して、なるべく自然素材を使いたいと思っています。

無垢の木の良さを伝える!という観点からも、無垢の木の間に化学物質満載というのは感覚的におかしい。理屈から言ってもほんとうは意味のあるものかもしれないけど、今ここでは人間の感性の問題としておく。

今回は断熱材。
グラスウール、ロックウールなどの無機系素材
スタイロフォーム、ウレタンフォームなどの石油系素材
などが、現在の断熱材の主流となっています。

自然系素材としては、ウールブレスなどの羊毛、セルロースファイバー(紙)、フォレストボードなどの植物由来のものがあります。


今回は、ウールブレス(羊毛断熱材)

成形するのに接着剤ではなく、熱融着という手法を使っています。
熱融着とは、接着剤を使わないで融点の異なる素材を熱や高周波で成形することをいいます。ウールだけだと熱融着できないので、ウールブレスではウール以外にリサイクルポリエステル繊維を20-30%混ぜているそうです。それゆえに、ウール100%ではないです。化学繊維が混ざり、できるだけ自然素材を活用するという素材になります。ただし、化学繊維の代わりに、とうもろこし繊維を使ったナチュラルタイプという100%天然素材の商品もあります。

このリサイクルポリエステル繊維ですが、健康的な断熱材としてよく使われる「パーフェクトバリア」の主原料です。
ポリエステルの特徴は上記サイトに記載されている通りです。完全燃焼で水と炭酸ガスになります。

ちなみに、グラスウールは成形のために微量のフェノール樹脂を使っています。ただ、グラスウールは鉱物系なので、脱プラ系の断熱材としては優れていると思います。

V type バージンタイプ  (リサイクルポリエステル繊維20-30%)熱伝導率0.040
R type リサイクルタイプ (リサイクルポリエステル繊維20-30%)0.044
N type ナチュラルタイプ (とうもろこし繊維)0.040

値段は、設計価格で3坪、V 27,000円、R 18,000円 N 27,000円(Nは規格が1種類のみ)

防虫にはオクトボーという岩塩由来の忌避剤、以下の表記があり、これ以外の添加物は一切ないそうです。

”ウールブレスには「オクトボー」という天然の岩塩から抽出した防虫剤を使用しています。
このオクトボーは少ない量で充分な防虫効果を発揮するホウ酸を主成分としています。ホウ酸は目薬などにも使用されている成分なので非常に安全性が高く、揮発・蒸散することもありません。また、オクトボーはあくまで忌避剤として効力を発揮しており、害虫を死滅させる殺虫剤ではありません。オクトボーは、人と環境に優しい防虫剤なのです。”

100%自然素材ではない(Nタイプを除く)ですが、できるかぎり天然素材をもちいた良い素材だと思います。
混入されるリサイクルポリエステル樹脂も、それそのものが健康的な断熱材料として評価されており、燃やしてもダイオキシン等の有害物質を出さず、完全燃焼すれば水と炭酸ガスになるというものですので、廃棄という観点からも比較的安心して使用できます。

吸放湿性が高く、濡れても復元性があるので、その点も評価できると思います。
無垢の木を生かしたい!!という意味では、とてもなじみが良い断熱材だと思います。

廃棄のときは、ヘタレないのでリユースがいちばん。ポリエステルが混じっているものはリサイクル可能なのか調べてみたい。

脱プラスティック、完全には難しいけどできることはまだまだありそうです。

ただし、感覚的なものが許せば、高性能グラスウールやパーフェクトバリアなどに置き換えることも十分に考えられます。

by hidamari_musees | 2019-09-21 09:54 | 木のいえ

安曇野のちいさな設計事務所です。こだわるのは無垢の木と実際の作り手である職人さん。 それぞれの条件を活かし柔軟な提案をいたします。 お施主さんと職人さんをつなぎ、じっくり丁寧に取り組んでいます。2013年春、安曇野に移転。移住関連のご相談もお受けしています。詳しくはプロフィールにて!


by ひだまりミュゼ